2017年10月14日

よくある皮膚病 その2

こんにちは!獣医師の鈴木です。

最近診察で「ブログ見てます」とちょこちょこですが、言っていただけるようになりました。
みなさんが皮膚病について興味を持っていただけているということがすごくうれしいです。

さて、今回お話するのは「脂漏症」についてですが、特に痒みを伴い問題となることが多い「油性脂漏症」について、お話しようと思います。

油性脂漏症はその名の通り、皮膚がベタベタでいやーな臭いで痒そうにしている、そんな病気です。
原因は大きく分けると2つあります。
一つは生まれ持った体質、もう一つは何らかの病気がもとになってベタベタしてしまうことです。
体質による脂漏症の好発犬種としては世界的にはシーズー、ウェストハイランドホワイトテリア、ミニチュアシュナウザーなどが知られていますが、日本ではトイプードル、ダックスフンド、チワワなどもよく見かけます。おそらく飼育されている頭数も関係していると思いますが…。
また、脂漏症の基礎疾患になりやすい病気としては、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚疾患や高齢であればホルモン異常などがあります。

このプードルさんは全身の毛がテカテカしていて、油っぽくなっています。また、痒みがあるため、腕や足の毛がハゲてしまっています。
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脂漏症は皮脂のコントロールが最も大事なので、やはりスキンケアは必須ですね!
週2回のシャンプーを中心としたスキンケアで少しずつよくなってきています。

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この病気は体質が関連していれば発症年齢が若いこともあり、アトピー性皮膚炎と勘違いされていることが時々あります。アトピー性皮膚炎ももちろんスキンケアは大事ですが、それ以上にしっかりとしたシャンプー、外用療法を行うことで奏功することが多いと感じています。

先にお話したように、別の病気が根本にある場合はそちらの治療を行わなければいけません。皮膚を診ることで全身の状態も推測することができる、これが皮膚科の素晴らしいところだと思います。

ひとことでスキンケアといってもシャンプー、トリートメントなど非常に多くの種類の製品が販売されており、どれを使えばいいか迷われることも多いですよね。時々トリミングルームにも出没しますので、「皮膚見てくださーい」と気軽に声をかけていただければと思います(*´ω`*)
posted by 鈴木 隼人 at 20:13| Comment(0) | 日記

2017年10月02日

フケ症のチワワさん

こんばんは。

獣医師の鈴木です。

前回の投稿から少し時間が経ってしまいましたね…( ;∀;)

今日は全身の痒みと多量のフケに苦しんでいたチワワさんのご紹介です。
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ところどころ毛がなくなってしまっていて、とても痒そうです…。
僕自身がアトピー持ちなので、痒いことのつらさはよくわかります。

この子はいろいろな検査をして、スキンケアを中心とする治療を行うことになりました。
ただ、非常に痒みが強かったため、痒み止めを飲み薬も併用しました。

一か月後の写真がこちらです。

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だいぶきれいになりましたね!フケもほとんど出ていません。
今は飲み薬もかなり少ない量まで減らせてきています。
この子のようにスキンケアを中心に治療を行う場合、週2回のシャンプーや毎日の保湿などご家庭で行っていただく処置がどうしても多くなってしまいます。そのため、飼い主様にはご負担が大きい治療とも言えます。ですがその分、薬に頼る面が少なくなり、長期的にみればワンちゃんネコちゃんたちにとって望ましい治療になると考えています。

このようなフケ症はチワワさんだけでなく、トイプードルやミニチュアシュナウザー、ダックスフンドの子でもよく見られます。体の内側の異常を反映して出てくるフケもありますので、気になったらお気軽にご相談ください。
posted by 鈴木 隼人 at 21:19| Comment(0) | 日記

2017年09月18日

よくある皮膚病 その1

こんにちは!
本日は日常的によく出会う皮膚病についてお話したいと思います。

こんな状態の皮膚を見たことはありませんか?
円形に皮膚がめくれて、めくれた皮膚の下が赤くなっています。
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これは「膿皮症」と言って、細菌感染によって起こる病気です。
細菌感染といっても特殊な菌が感染を起こすわけではなく、日頃から皮膚の上にいる「常在菌」が過剰に増殖してしまって起こるケースが多いです。
なぜ常にいる菌が増えてしまうかというと様々な原因がありますが、夏場に出やすい子は汗をかくことにより細菌が増えやすい環境が整ってしまうなどが考えられます。

感染症ですから、よくある痒み止め(ステロイド)では治りません。一時的に痒みが改善することはありますが、根本的な解決法は別にあります。
抗生物質の内服や外用剤(塗り薬)、シャンプーでの治療が必要となります。

また、近年人の医療では耐性菌の問題が大きく取り上げられていますが、動物医療においても同様のことが言えます。
ずっと抗生剤を飲んでいるがよくならない…。それは細菌が耐性を獲得し、抗生物質が効かない状態となっている可能性があります。その場合は、しっかりと効く可能性のあるお薬を調べたうえで治療を開始する必要があります。

内服の抗生剤と比較し、外用剤やシャンプーは耐性を獲得しにくいとされていますので、手間はかかりますが、おすすめの治療です。
当院ではこのように一つの病気に対しても多面的に治療プランをご提案いたします。

皮膚を見て、写真と似ているかも…と思われたら、お気軽にご相談ください(*^▽^*)



posted by 鈴木 隼人 at 15:42| Comment(2) | 日記